こんにちは、猫OLです。
ドラマ「陸王」もあと2回で終わり。前回は松岡修造演じる、フェリックス社長 御園が、「こはぜ屋」を買収する話に、宮沢社長がほぼ承諾したところで終わりました。御園は対談している時は、まともな人物に見えましたが、宮沢が去ったあとに「あと一押だな、ふふふ」と笑う不穏なシーンもあったので、目が離せません。果たして御園は、敵か味方か?
<目次>
1.【陸王 第9話】あらすじ
「陸王」に欠かせないソールを製造するシルクレイ製造機が故障し、生産再開に必要な1億円の目途が立たず窮地に追い込まれた宮沢社長(役所広司)と「こはぜ屋」。そんなときに降って湧いた、米国企業「フェリックス」御園社長(松岡修造)からの買収案に悩む宮沢だが、こはぜ屋の従業員たちの間でも意見が分かれていた。「こはぜ屋が人の手に渡ってもいいのか?」と大地(山﨑賢人)が心配すると、あけみ(阿川佐和子)は買収には断固反対と泣きながら訴える。従業員の士気は下がる一方で、日々の足袋造りにも影響が出始めてしまう。
陸王の供給がストップしてしまった茂木(竹内涼真)は、「アトランティスのRⅡを履いてくれれば、ダイワ食品陸上部を資金面でも支援する」という小原(ピエール瀧)の言葉に、本意ではないがRⅡを履くことを決意。東日本チャンピオンズカップで好成績を出せたら、豊橋国際マラソンの出場を認めてほしいと、城戸監督(音尾琢真)へ願い出た。
様々な想いが交錯する中、御園は「自社のことを知ってほしい」と、宮沢を釣りへと誘う。焚き木の火を囲み身の上話を語り出す御園…、そんな御園に宮沢は…。
ひととき、仕事を離れて宮沢と心を通わせた御園だったが、ある日、小原から会食へと誘われる。果たして、小原の目的とは……!?(公式ホームページより引用)
2.【陸王 第9話】ネタバレ
①フェリックス買収への社員たちの反発
フェリックス買収話が、社員にバレ、買収反対の社員達は残業をボイコットする。
宮沢は飯山に相談する。「買収は悪くない話だ。しかし、御園って男はどんな男なんだ?俺はあんただからシルクレイをまかせた。あんたは皆の前で御園社長が信頼できる男だと責任持って言えるのか?」
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②茂木の葛藤1
ダイワ食品陸上部を継続するためにR 2をはく茂木。アトランティックでモニターする。ヒールが少し引っ掛かるので改良できないかと。前の練習で結果がでないのは靴のせいだという小原。そこに毛塚が通りかかり、茂木を見つめる。毛塚は「嬉しいよ、R2はいてくれて、これでお前が負けてもシューズのせいにならない。」と言う。狭山が、茂木に毛塚くんのデータを渡す。
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③宮沢と御園が釣りに行く
御園の人となりを知るために、一緒に誘われた釣りに行く。宮沢は御園に、短期間で世界的な企業にしたのが凄いと話す。御園「宮沢さんは勘違いをしてらっしゃる。私は何度も挫折をしてきた人間なんですよ。ニューヨークのアパレルに入社したが、そこは買収され、スーパー勤務に飛ばされた。そのあと、妻と一緒に会社を興した。「ジャニスティン」というデザイン販売する会社だ。妻と作ったバックは売れ、大量生産した。しかし、妻がデザイン変更した。新しいデザインは売れなかった。妻は責任を感じ各地を新しいデザイン求めて旅に出た。メキシコで巨大なハリケーンに合い、亡くなった。私は全て失った。私の人生は終わった。ベンダーキャピタリストの知人が、もう一度やる気があるなら資金を準備する。といってくれた。それが今のフェリックスだ。
宮沢「だけどそこから世界的な企業に育てるのな並大抵のことではない。」
御園「順風満帆の人生はない。だけど私には全てを失った経験がある。絶望を知っていることが私の最大の強みだ。 フェリックスは妻の命を奪ったハリケーンの名前だ。決して忘れてはいけない。忘れてはいけない私の原点です。壁に当たったときフェリックスという名前が、何か怒りのような原動力をかき立ててくれる。」
宮沢「あなたは凄い人ですね。」すっかり信用する。
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④あけみと宮沢
「こはぜ屋」のを売却に反対し続けるあけみ。昔の社長との思いで話をする。あけみ「美香氏、こはぜ屋をやめたことがあり、大手のファッション会社に入ったが、そこでは効率ばかり求められた。弱っていたところに、先代社長から電話がかかり、ミシンが寂しがっている、ミシンや先代が残してくれた言葉をだったり、そんな値段がつけられないものに価値がある。失いたくない。」
宮沢「例え家が変わっても、そこに住む家族が変わらなければ、こはぜ屋は生き続ける。」
その後、宮沢は風間に「こはぜ屋」を売る話を受けると連絡する。
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⑤御園と小原の会談
小原と御園は昔からの顔見知りだった。小原「こはぜ屋の買収話進めているそうですね。うちは、あんな潰れかけのタビ屋に興味はない。うちと取引をしませんか?シルクレイをR2で使わせていただきたい。」
御園「悪いはなしで話ではなさそうですね。」
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⑥「こはぜ屋」のわだかまり
茂木はR2を履いてよい成績を残せた。喜ぶ宮沢社長。しかし、社員のあけみとのわだかまりは残ったまたまだ。宮沢「タビのほつれは直せても、社員とのほつれは治らない。」
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⑦茂木の葛藤2
フェリックスは茂木が豊橋国際マラソンにでることに反対した。理由はフェリックスが分析した結果、茂木は実業団選手の平均に満たないから、R2を履いて悪い結果を残すのは許さないという。そうこうしているうちに、毛塚は茂木の記録を1日で塗り替えてしまった。
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⑧大地の奮闘
一方、茂木が不調なことを知り「こはぜ屋」は茂木のために陸王を作れないかと検討。大地はアッパー素材の会社で営業担当を日が暮れるまで粘って待ち続ける。その様子を気にかけていた人物が、声をかけてきた。「私で宜しかったら話をうかがいましょうか。小林の上司、檜山と申します。」大地が陸王のことを話すと、あっさり「わかりました。お手伝いさせて頂きます。うちにとってもチャンスです。」檜山は社長だった。「あなたがあんなに情熱を傾けているものがどんなものか気になになった。」
大地が契約を取ったアッパー素材は、タチバナラッセルより軽い素材だった。こはぜ屋メンバーは喜ぶ。大地「俺は、皆の力をかりて陸王をつくりたい。こはぜ屋は茂木を応援席していると伝えたい。最後の一足になるかもしれないが、無駄なことじゃない。」その姿を見て、あけみも残業を手伝うと言った。もとのこはぜ屋の活気が戻ってきた。
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⑨茂木と「こはぜ屋」の転機
茂木は三時間近く走り続けていた。監督に止められる。茂木「俺と毛塚の何が違うのか?」監督「毛塚はお前のはるか先をいく天才だ。毛塚は常に追われる側でも、プレッシャーに負けない。ニューイヤー駅伝の敗退時は38℃の熱があった。まずお前が、勝たないといけないのはお前だ。それがでたときに毛塚を超えられる。」
飯山は新しい陸王を履かせるように、村野を説得する。飯山「茂木は待っているんじゃないか、あんたのことを。」
五代目陸王が完成した。重量は148g 。以前の陸王よりさらに軽い。そこに村野が登場する。新陸王を見て、「あいかわらず縫製は完璧ですね。しかし、この素材ならあと一ミリ内側にした方がいい。」こはぜ屋メンバーが対応する。
宮沢はフェリックスに「こはぜ屋」を売る手続きをしに行く。宮沢「陸王を作り続けたい。」あけみ「フェリックスに力を貸すつもりで傘下に入る。」宮沢「会社を手放すけど社員は守る。」安田「そういう時は社長が最初に解雇されるもんだ。俺たちが社長を守っやる。」
飯山と宮沢が二人になる。飯山「社長さんよ、ここまできて覚悟を惑わす気はないが、別の可能性があるんじゃないか?あけみさんの話を聞いてわかった。諦めの悪い「こはぜ屋」だ。もう少しあがいてみないか、俺はシルクレイの製造許可を「こはぜ屋」にしか与えていない、シルクレイを作れるのは「こはぜ屋」だけだ。」
茂木「狭山さん毛塚の情報はもういらない。かつためだ。自分の走りをするためだ。」
御園の元を訪れる宮沢。コートを脱ぐと「こはぜ屋」の半纏を着ている。宮沢「これはおやじの半纏です。」
宮沢「「こはぜ屋」は売らないことにした。その代わり、業務提携をしませんか?フェリックスにだけシルクレイを卸します。」
御園「御社の財務体系ではシルクレイを製造できない。設備投資ができない。」
宮沢「財務体系が気になるなら、うちを支援してくれないか。」
御園「断る。メリットがない。うちが投資した設備で製造したシルクレイを、購入して投資を回収する。なんてまどろっこしいんだ。買収した方がシンプルだ。」
宮沢「その簡単さが私を迷わせる。こはぜ屋の暖簾はそれほど簡単ではない。いずれシルクレイより素晴らしい素材が誕生した時に、「こはぜ屋」はどうなるか?風間さんに調べてもらったところ、フェリックスの成長のもとは、グループのほとんどが買収した子会社だ。その中には役割りを終えたもの。すでに淘汰されたところもある。タビ作りを辞めるつもりはない。社員の中には第二の家と言ってくれる者もいる。」
御園「どうやら経営に対する考えが違う。融資なんてつまらない。独自に開発した方がましだ。御社は大変なチャンスを逃した。」
宮沢「馬鹿にしないでくれ、他にもシルクレイを欲しがる会社はたくさんある。その時後悔するのはあなたの方だ!」
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3.【陸王 第9話】感想
御園は途中までは芯のあるパートナーになるかと思われましたが、結局自社の利益のことだけを思っていた。全てを失って彼が得たのは、鉄の合理性だったのか。でも、松岡修造だからか、ビジネスマンとして、間違ってはいないし、御園は嫌いになれない。
そして、猫OLの愛する飯山顧問。もう、大好きです。御園と同じ全てを失った人間だけど、御園の反対に彼は信頼や愛情を選んだ。飯山さんがいなければ、「陸王」は生まれていないし、お人好しすぎる宮沢だけでは「こはぜ屋」は潰れてしまっていたかもしれない。